こんにちは、老後資金ナビです。
国民年金の保険料、払っていますか？
「払えないから」と未納にしている方は多いようですが、それだとすごく損をしてしまうのです。
今回は、保険料を払わなくても、将来年金を受け取る方法をご紹介します。
あ～、老後が心配だ。どうしよう。
そんなに心配しなくて大丈夫ですよ。
年金もあるんですから。
いや、実はずっと国民年金の保険料を払ってないんだよ。
えっ！？
どうしてですか？
何年か前にテレビで「年金制度は破綻する！」って言ってるのを聞いて、「どうせもらえないなら、払うのがバカらしい」って思ってやめちゃったんだよね。
生活も苦しいしさ。
そうなんですか！
会社員だと天引きされるので、未納になることはありませんが、自営業者だと払っていない方は多いですよね。
どれくらい保険料を払ってないと、年金がもらえなくなるんだい？
年金がもらえる権利のことを、「受給資格」と言います。10年間保険料を支払うか、免除申請していないと、受給資格が発生しません。
あれ、保険料って25年払わないといけないんじゃなかったっけ？
昔はそうでしたけど、年金の法改正があって、今は10年保険料を支払っていれば年金がもらえるようになりました。
年金をもらうには、10年間の受給資格期間が必要
う～ん、俺は何年払ったかな？
まったく払ってないわけじゃないんだけど……。
どこを見ればわかるんだい？
いくつか方法があります。
簡単なのは、ねんきんネットです。
ねんきんネットに登録したあと、「国民年金保険料の納付・後払いが可能な月数と金額を確認する」というボタンがあるので、そこをクリックすれば確認することができます。
https://www.nenkin.go.jp/n_net/n_net/manual/latepayment.html
あとは、年金が未納だと、「国民年金未納保険料納付勧奨通知書」というハガキが届くはずなので、そちらで納付状況を確認できます。
ああ、そういえば来ていたような気がするな……。
あった、あった！
俺の納付実績は、５年間だ……。
このままじゃ年金をもらえませんね。
でも、今55歳ですから、60歳までの5年間保険料を払えば、年金の受給資格は発生しますよ。
保険料って、今いくらだっけ？
令和3年度は月額16,610円です。
ちなみに、国民年金保険料は、全額「社会保険料控除額」の対象となりますよ。
うーん、やっぱり高いなあ！
それで、保険料を10年分はらったら、年金はいくらもらえるの？
令和３年度の老齢基礎年金の満額は、月額65,075 円。
これは40年加入した人の金額です。
その1/4ですから、月額で16000円くらいですね。
なんだ、たったそれだけか。
それじゃあ、何の足しにもならないから、やっぱり入るのやめようかな？
でも、体を壊したり、病気になって働けなくなったりしたときに、年金の未納がなければ、障害年金をもらえるんですよ。
障害等級2級でも、老齢基礎年金の満額と同じ金額が支給されます。
ちゃんと保険料を払っていれば、ケガして働けなくなったときに、年金を満額もらえるってことかい？
そうです。
障害年金をもらうには、保険料納付要件というのを満たさなくてはいけません。
原則は加入期間の3分の2以上保険料を納めている必要があります。
ただ、その要件を満たさなくても、直近１年間に滞納期間がなければ、障害年金は支払われるんです。
①保険料納付要件の原則は加入期間の３分の２以上納めていること
② ①を満たさない場合は、直近１年間に滞納期間がないこと
年金って、老後の生活費だけじゃないんだな。
国民年金には３つの機能があります。
1つ目は老後の年金です。
２つ目は障害年金。
ケガや病気で障害をおってしまったときに支給されます。
３つ目は遺族年金。
ナビ男さんが亡くなったときに家族に支給されます。
受給資格期間を満たさないまま、保険料を滞納していると、この３つのケースで年金がもらえなってしまうんですよ。
1.老後に備える：老齢基礎年金
2.病気やケガに備える：障害基礎年金
3.死亡に備える：遺族基礎年金
うーん。
それなら入っておけばよかったかな……。
もう体もガタついてきたし、いつまで働けるかわからないからな……。
でも今さら入ったって遅いだろう？
そんなことはないですよ。
2年前までさかのぼって国民年金の保険料を払うことができますし、今から少しでも将来の年金を増やしたらどうでしょうか？
でも、保険料は16.610円だろう。
それを2年分だと……20万弱か。
まとめて年金を支払うお金がないよ。
だって、俺はコロナで飲食店をクビになって、今フリーターだよ。
毎月の保険料の払うのだって、しんどいんだから。
それでも、諦めなくて大丈夫です。
経済的な理由で保険料を納めることが困難な場合は、保険料免除の手続きを行うことができます。
前年度の所得によって、保険料の全額免除や3/4免除、半額免除、1/4免除という制度が利用できます。
申請すれば、保険料が安くなるのか。
きちんと免除の手続きを行っていれば、受給資格期間に算入されます。
たとえ全額免除であっても、その期間は「保険料を納付した」とみなされるので、将来年金がもらえる権利が発生するんです。
保険料を払っていなくても、年金がもらえるのかい？
障害年金も？
そうです。
それに、免除制度を利用すると、保険料を支払ってなくても、少し年金が増えます。
なんで？
国民年金というのは、被保険者のお金だけで運用されているのではありません。
年金の半分くらいは、国が出しているお金なのです。
保険料を全額免除されても、10年間の受給資格さえ満たせば、国が負担している分のお金はもらえます。
極端な例を言うと、40年間全額免除の申請をして、１円も保険料を払っていなかったとしても、老齢基礎年金の半額はもらえる計算になります。
えっ、そうなの？
半額でも月3万円くらいになるよね。
そうですよ。
ただし、40年間きちんと免除申請していることが大前提です。
免除申請せず放っておいたら、ただの未納です。
年金も増えませんし、万が一のことがあっても、障害年金や遺族年金は支給されません。
なんだか、すごく損してる気分になってきたよ。
実際、未納のままにしておくのはすごくもったいないことですよ。
保険料を払えないときは、必ず日本年金機構や年金事務所に行って、保険料免除や納付猶予などの手続きをしてくださいね。
今からちょっと相談に行ってこようかな。
ちなみに免除も、過去 2 年までさかのぼって申請することができます。
コロナが理由で収入が激減した人は、「臨時特例免除申請」という制度も使えますので、問い合わせてみてください。
ここで今回のまとめです。
・国民年金は未納のままだともったいない！
・保険料を払えない時は免除申請をする
未納のままじゃなくて、免除しておけば良かったな。
もっと早く知りたかったよ。
年金制度って誰も教えてくれないですからね。
その上申請しないと権利が発生しないので、注意が必要です。
はい、今回の内容はいかがだったでしょうか？
お金がなくて保険料が払えないというときは、未納のまま放っておくのは損です。
必ず日本年金機構に行って、免除の申請をしてください。
免除した期間については、その後10年間追納することができます。
余裕ができてから納付することもできるので、検討してくださいね。
